本の仕事をしている人たちで集まる会in北海道

北海道で行われている「本の仕事をしている人たちで集まる会」のブログです。会の様子などを投稿していきます。

はじめに

こんにちは。

こちらは北海道で行われている「本の仕事をしている人たちで集まる会」のブログです。

「本の仕事をしている人たちで集まる会」(通称本の会)は文字通り、本に関わる仕事をしている人たちで集まる会です。

同業者同士の情報交換や、好きな本について語り合うことを目的としてはじまりました。

2018年8月に札幌の中島公園で1回目が行われ、そこから不定期に、しかも幹事を変えながらゆる~く開催しています。

毎回、幹事さんの提案する場所にお菓子と飲み物を持って集まり、それぞれ自由に語り合います。持ち寄ったオススメの本を交換するというのも恒例のイベントです。

集まるのは性別、年齢もバラバラな初対面の方たちばかりですが、「本」を共通点に話は色んな方向に盛り上がります。

2回目は2018年10月にオープン前の「かの書房」さん、

かの書房@3月18日(月)オープン! (@kanosyobo_1216) | Twitter

3回目は2019年1月にほうきのアトリエと本の店「がたんごとん」さん

ほうきのアトリエと本の店「がたんごとん」 (@gatangotonshop) | Twitter

で行われました。

そしてこの3回目から、会の様子をブログで紹介していくことになりました。

この記事を見て、少しでも多くの方に「楽しそうだな」「行ってみようかな」と思っていただければ幸いです。

「本の仕事をしている人たちで集まる会」と名乗ってはいますが、参加資格などは特にありません。幹事さんも大募集中です。

様々な方の参加を心よりお待ちしています。

 

※開催情報は基本的にツイッターで行っています。

本の仕事をしている人たちで集まる会in北海道 (@honnoshigoto) | Twitter

また、お問い合わせはこちらのアドレスへどうぞ。

hon.no.shigoto@gmail.com

 

 

第5回本の会@まちライブラリー(千歳タウンプラザ)

こんにちは。
「まちライブラリー@千歳タウンプラザ」の古谷です。
今回幹事として参加させていただきました。
 
幹事となったきっかけは、出版社の寿郎社のお二人と紀伊國屋書店でのトークイベントでお会いした時に、会場がないんですという話を伺い、すぐに「うちで出来ますよ!」と持ち掛けたから。
その後、会場を提供すると幹事になることを知り、何をするのかわからないまま、寿郎社の下郷さんと連絡を取り、チラシを作ったり会場の準備をしたのでした。
 
「まちライブラリー@千歳タウンプラザ」は、千歳駅から徒歩5分弱の場所にあります。
もともと「千歳デパート」と呼ばれていた商業施設で、その後テナントが入れ替わり立ち替わり入っていましたが、2016年にリニューアル。
 
リニューアルの話が持ち上がった際、施設を持っている会社が全国に広がる「まちライブラリー」を知り、ぜひ千歳タウンプラザにも本を通じたコミュニティスペースをつくりたいということで、まちライブラリーが委託を受けて入っています。
面積・蔵書冊数ともに全国ナンバーワン規模のまちライブラリーで、蔵書は寄贈だけで現在24000冊、地域のコミュニティスペースとしてイベント開催などに使われている他、周辺のガイドマップを作成したり、6月1日からはカフェの運営がはじまるなど、開館から2年半たった今も進化を続けています。
 

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まちライブラリー
 
まちライブラリーのイベントは、基本的に参加自由&無料が原則なので、どういった人が参加するかは未知数でした。
いつもどおり、千歳・恵庭で発行されているフリーペーパー「ちゃんと」にも文字情報で告知を入れていただき、千歳市近郊の方にもアピール。
 
また、この日は「ヨミガタリを楽しむ会」の方がおはなし会を開催されていたので、ぜひヨミガタリの参加者が流れるようにと、このイベントの後に「本の会」を設定しました。
 
そして会がはじまってみると、寿郎社の文平さんや北海道ブックシェアリングの竹次さん、ヨミガタリ会に参加していた青木さん、並河さん、森町の教員の鍛冶さん、新冠町図書館の古内さん、まちライブラリー利用者の前道さんがご参加くださいました。
 
特に前道さんは、東京で写研の書体を使った印刷をする会社にいたそうで、アナログな印刷の道具を持ってきてくれました。
「写真植字印刷」という技術だそうで、まさか本の「印刷」の話を聞けるとは!と一同その話題でもちきりに。

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写真植字
前道さんは普段からまちライブラリーを利用してくださっているので、顔を見知ってはいましたが、今回初めてお名前を伺い、話をさせていただきました。
こういったきっかけが、スタッフとしてとても嬉しかったし、千歳で開催してよかったと思いました。
 
また、北海道ブックシェアリング発行の冊子「ぶっくらぼ」、今回の号では学校図書館の例として千歳市立緑小学校が紹介されているということで、竹次さんや古内さんが熱く道内の学校図書館のことを語ってくれたのが印象に残っています。
 
今回は会場がフリースペースだったので、たまたま通りすがった大学図書館の方やライブラリーのサポーターさんにも前道さんの道具を見てもらうなど、自由でゆるい雰囲気の会になったと思います。これもまちライブラリーならではだし、千歳だから参加した方もいたことが嬉しかったです。
札幌以外で開催する良い前例になればと思います。
 
まちライブラリー@千歳タウンプラザは、年末年始以外は開館しています。
今回参加できなかった皆さんにもぜひ足をお運びください。
カフェも(なぜか図書館員が、四苦八苦しながら)営業しております。
お越しの際はご利用いただけると幸いです。
 

第4回本の会@俊カフェ

こんにちは。

普段は大学生をしながら、同い年の仲間と文芸の同人活動をしている大江那果(おおえなか、と読みます。ペンネームです)と申します。

 

さて、2019年330()に「本の仕事をしている人で集まる会㏌北海道」(以下、本の会)が開催されました。

今回の開催場所は札幌市中央区にある俊カフェでした。

twitter.com

 

詩人、谷川俊太郎さんのことばに包まれるようなお店です。

今回も出版関係者や小学校教諭、朗読家や同人活動をしている方など様々な立場の人が13人集まり、お話をしました。今回は、その様子を少しだけレポートしていきます。僕自身が目の前のお話に夢中だったせいで、僕がみた本の会という形でしか進めることができませんが、その点はご了承ください。

 

最初に幹事である僕から、簡単に今回の会のテーマである「読書とコミュニケーション」について話をしました。

がこのテーマを設定したのは、読書を読書としてだけで閉じて完結させるのではなく、人とつながるコミュニケーションツールとして活用してゆくことで、読書に新しい価値を生み出すことができるのではないかと考えたからです

(もちろん、前者の読書の楽しみ方を否定するわけではありません)

 

前説を終え、自己紹介や各自の宣伝などを済ませると、いよいよ本格的に会がはじまります。

始まり方がテーマの説明で少し仰々しかったせいか前回の会とは異なり、一人が話して全員がそれを聞くという形になりました。

場所や参加者によって、雰囲気が変わるのもこの会の魅力かもしれません。

歌人の山田航さんが歌会のお話を、小学校教諭の鍛治さんが学校での詩歌の勉強の難しさなどをお話ししてくれました。

 

恒例の本の交換会では、テーマを意識した本や参加者自身が関わった本、さらには「世界のトイレ」がテーマの本など、実にバラエティ豊かな本が集まりました。

ちなみに、僕が頂いた本は朝倉かすみさんという方が書いた「田村はまだか」(光文社)という本。

いわた書店で行われている有名な「一万円選書」において、多くの方の選書に含まれている一冊であるらしいです。

この交換会、普段手に取らないような本と出会えるいいきっかけです。

頂いた本以外にも、気になる本が何冊もありました。

 

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交換会が終わると、名刺交換をきっかけに皆さん立ち上がって、自分の興味がある人と思い思いにお話をする自由な時間になりました。

席に戻ったあとも、2つの机に分かれてお話が続きます。

僕が参加していた側のグループでは、文学のコミュニティやイベントをどうやって広めていくのかについて話し合いました。

 

札幌では、様々な文学のイベントが行われています。しかし、それがあまり広く知られていなかったり、コミュニティの一歩外に出ると途端に知名度が下がったりしてしまいます。

そのような状況をどうしたら変えられるかを議論しました。

サイトをつくるとしたら、その形態は? 無理のないような運営のためにどうするか? ……などなど、かなり深いところまで話は及びました。

 

あっという間に感じられた会ですが、振り返ると4時間近くも行われていました。

つたない進行でしたが、本当にご参加ありがとうございました。

 

僕は本の会に3回ほど参加しているのですが、一度として同じような会はありませんでした。

 

けれど、参加者が自分の本の情熱をほかの方々と交わすという点は変わりません。

もちろん喧々諤々といった雰囲気でもなく、終始和やかに会は進みます。

次回の開催時期は未定ですが、今回予定が合わなかったという人も日程があえば、ぜひご参加ください。

また、興味はあるけど不安だな、と思っている方もぜひ参加してみて下さい。

本を触媒にしながら自然と楽しくお話できると思います。こ

の本の会自体が「読書とコミュニケーション」というテーマを体現していたのだと思います。

 

ちなみに本の会の課題(と言うよりは個人的は望み)として、学生の参加者がもっといたらいいな、と思っています。

僕も同世代がどんなことを考えているのか、とても興味があります。

学生の参加者、求む!

第3回本の会 in がたんごとん

こんにちは。
西15丁目にある古いビルの一室にて「ほうきのアトリエと本の店 がたんごとん」

ほうきのアトリエと本の店「がたんごとん」 (@gatangotonshop) | Twitter

を営む吉田茜と申します。

さて、去る1/27(日)「本の仕事をしている人で集まる会in北海道」(以下、本の会)の第3回が、弊店を会場として開催されました。狭い店内に店主含め計14名がギュウギュウに集まり、本やその周辺のあれこれについて語り会う濃厚な2時間。その内容をさらっとレポートさせていただきます。

参加者は、本の執筆、出版、販売、そして図書館などに関わる仕事をしているみなさん。さらに読書を広げる活動をしたり、趣味として本を愛している方もおり、まさに本に関わるオールジャンル。

では最初にと、挨拶代わりの自己紹介が一巡して一息ついた瞬間、待ってましたとばかりにあちらやこちらでトークが始まり、一気に白熱する会場。初対面の方も多いはずなのに、「本」を媒介にあっという間に交流が深まった様子(ギュウギュウな距離感も功を奏したのかもしれません)。

 

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第3回本の会inがたんごとん

お互いの業界について質問し合ったりと、主に情報交換(というか、単純に知りたいことを聞く!)が盛り上がっていたようですが、ノンストップのトークが一段落した頃、文学フリマ札幌の代表を務める奥村哲哉さんがスッと手を挙げ「お聞きしたいのですが、文フリ(文学フリマの略称)って実際どうですか?」と、超・直球の質問を投下。
(※「文学フリマ」とは、一言で言うと文学に特化した同人誌の即売会です。詳しくは公式サイトをどうぞ→文学フリマ | 小説・評論・詩歌 etc.の同人/商業作品展示即売イベント

 

詳しく聞いていくと、奥村さんの思いは熱く「文学フリマを(札幌の文学の)交流の場にしていきたい」と。そのためにも内容をより良いものにし、参加者の満足度を上げ、来場者数を増やすべく試行錯誤しているそうです。本の会の参加者からは、イベントや会場場所の検討、宣伝方法など多方面から様々なアドバイスが飛び交い、”応援したい”という気持ちが根底に流れる温かな議論が行われました。

がしかし、ギリギリの人数で当日までの準備を行い、当日も含め”運営スタッフ絶賛募集中!”という現状。「まずはここでスタッフを募集することです!」と、内情を知る寿郎社・文平さんからの鋭いツッコミに笑いが起こり、奥村さんへ期待とエールを送りながら、議論は幕を閉じました。

その後、恒例の本の交換会も行い、まだまだ話し足りない様子で帰られていったみなさん。

あっという間でしたが、大変充実した時間になったかなと思います。
ご参加ありがとうございました。

私自身、今回初めて参加したのですが、「本について、自分と同等の熱量で語り合える相手が周りにいない!嗚呼、話したい!フラストレーションたまってます!」そんな方に、がんがん参加して欲しいなと感じました。

次回の本の会は、3月頃の開催を検討しているようです。主催はバトンタッチし、会場は別の場所になります(うちのキャパではこれ以上の人数は入らないので)。

どうぞお楽しみに。